俵屋宗達
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*基本情報*
人 物 やまと絵を新しく展開した
生没年 ?-1640年
時 代 江戸時代初期
居住地 京都
分 類 琳派
代表作 風神雷神図屏風
特 徴 特異な構図・優れた色彩感覚
技 法 たらし込み
宗達については、残された作品以外の記録は多く残されていません。ただ、当時からすると異色な経歴の持ち主で、絵師になる前は料紙(りょうし)や扇絵(おうぎえ)などの制作・販売をしていました。
(写真) 扇面散屏風 東京国立博物館蔵
料紙と宗達については、今後また詳しくお話ししていこうと思います。
江戸時代初期、絵画としては、唐絵が上位の時代で、宗達が描く、草花絵や日本の物語絵は格が低いものでした。(これは、日本が唐の威厳を借りて政治を行なっていたためです)
そのため、もともと宗達の作品はあまり上位職者に好まれる絵ではなかったようです。
しかし、京都では、平安時代のような伝統的な貴族文化への憧れがあり、やまと絵の流れを汲んだ宗達の絵は京都の豊かな上層の町人たちに好まれました。
晩年は宮廷関係者からも注文を受けていたようです。
たらし込み
風神雷神図屏風 17世紀(江戸時代) 169.8×154.5cm×2曲1双 建仁寺(京都国立博物館)
宗達は「たらし込み」という技法を使用します。
たらし込みとは、色(または水)を塗って、乾かないうちに他の色を塗る、という技法です。
有名な風神雷神図屏風では、風神・雷神の乗る黒雲を、銀泥と墨のたらし込みにより表現しました。
また、宗達は優れた色彩感覚の持ち主としても知られています。
風神の緑、雷神の白といういろの組み合わせは、当時としては珍しいものでした。
風神雷神は好んで描かれてきた題材ですが、赤と、緑や青の組み合わせで描かれていました。
浅草の雷門の風神雷神様は赤と緑ですね。
赤と緑という、奇抜な色の組み合わせから、宗達はあえて白と緑という、調和や均整を感じさせる色の組み合わせに変更しました。
この風神雷神図屏風は、後世の琳派に大きい影響を与えたことでも知られています。
尾形光琳・酒井抱一は、それぞれ宗達の作品に深い感銘を受け、模倣しました。
琳派による3人の風神雷神図屏風については、また後日詳しく書こうと思います。
ちなみに、風神雷神図屏風については、NHKで放送されているビジュチューンで、簡単な解説込みの歌になっています。
キャッチーで素敵なので、下にリンクを貼っておこうと思います。よかったらご覧ください。
いかがだったでしょうか。
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このブログでは、元美大生の筆者が、日本の絵画を中心に、毎日少しずつ語っていきます。ぜひコーヒー片手に、空いた時間に読んでもらえたら嬉しいです。
それでは、また明日
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投稿 2020.02.27
更新
参考