曾我蕭白と雲竜図がアメリカにウケる訳
こんばんは
今日は曾我蕭白(そがしょうはく)と、蕭白の絵がアメリカで人気な理由ついてお話しします。
*基本情報*
生没年 1730-1781年
時 代 江戸中期
居住地 京都
分 類 -
代表作 雲龍図
特 徴 型破りな描き方
伝統的な画題を伝統的な技法で革新的に描く
その他 白隠に影響を受ける
一度は忘れられた画家
アメリカで注目される
曾我蕭白は、細密で精確な描写力ながら、独創的な構図や構成によって奇想天外な作品を多く生み出しており、「鬼神」「奇想の絵師」と呼ばれています。
*一度は忘れられた画家*
当時、江戸での蕭白の作品は、一般の人々にはある程度人気がありました。
しかし、明治時代以降、蕭白の評価は低くなり、多くの作品が廃仏毀釈などによって失われたり破損したりしました。
現在では、蕭白の作品は美術収集家のビゲローやフェノロサが保護したものが多く残っており、ボストン美術館に収蔵されています。
ちなみに、蕭白が最注目されたきっかけは、1968年に連載された辻惟雄の「奇想の系譜」
この書籍をきっかけに若冲や鈴木其一など、一度忘れられた画家が最注目されるようになりました。
蕭白の作品は、日本では忘れ去られ、評価されていなかったため、アメリカに多くが渡りました。
そこで日の目を浴びた訳ですが、なぜそこまでアメリカで評価されたのでしょうか。
その疑問に対しては、蕭白の型破りな描き方が、アメリカのグラフィティアートと似ているから、という説が言われています。
(写真)雲龍図 ボストン美術館
この絵は襖絵なので、そもそも大きな絵ですが、その絵でも枠からはみ出すような大きさで龍を描いています。
龍の頭なんて、人の顔より大きいです。
当時の襖絵は、近くで座って鑑賞するものでした。
遠くから眺めるような考え方はなく、そのために「モチーフを大きく描く」文化は日本にはありませんでした。
アメリカのグラフィティアートは、壁に描くもの。
蕭白の作品も遠目で鑑賞できます。
この型破りなサイズの絵はこのアートに近いものがあったのかも知れません。
いかがだったでしょうか
内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください
それでは、また明日
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投稿 2020.03.28
更新 2020.03.29
参考