つれづれ美術手帖

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鈴木春信

こんばんは。今日は鈴木春信について、お話しします。

 


*概要*
生没年 1725-1770年
時 代 江戸時代中期
居住地 京都→江戸
分 類 浮世絵(版画が多い・肉筆版画も数点)
代表作 夕立
特 徴 細身で可憐、繊細な表情
技 法 紅摺絵→水絵(染料の版画)→錦絵(木版多色刷り)
題 材 美人画・役者絵・見立て絵
その他 錦絵の誕生に重要な役割を果たした。
    後の浮世絵の発展に多大な影響を及ぼした。

 

 

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(写真)女三宮と猫 鈴木春信 1767年頃 ビゲローコレクション

 

鈴木春信の出自は謎ですが、江戸神田白壁町(現在の千代田区)の戸主で、比較的裕福な家計に生まれたと言われています。

 

 

*錦絵の誕生に重要な役割を果たした*
錦絵とは木版多色刷りの浮世絵のこと。
(錦絵については以前記事にしていますので、そちらも良かったらご覧ください。https://funart.hatenablog.com/entry/2020/04/20/171654 )

 

錦絵が生まれる前には、紅摺絵や水絵という版画の技法がありました。

鈴木春信は紅摺絵から錦絵に転換していく時代に生き、浮世絵版画の発展に重要な役割を果たしました。

・紅摺絵 墨+数色の色(赤・緑・黄)   1740年頃~
・水絵  染料のみの淡色(墨を使用しない)1750年頃〜
・錦絵  多色刷り・使用する紙も上質   1765年頃~
錦絵は、紅摺絵・水絵を経たのちに出来上がりました。


このように見ていくと、錦絵は浮世絵の多色刷り版画のひとつの終着点とも言えます。

錦絵は絵具も紙の質も、それまでにあった版画とは比べ物にならないほど美しく発展しました。
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(写真)市村亀蔵の曾我五郎と坂東三八の三保谷四郎 鈴木春信 1760年頃

鈴木春信の初作と言われる作品。

当時やっていた芝居をモチーフとした役者絵だそう。

この作品は紅摺絵だそうですが、写真は白黒しか見つけられませんでした。

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(写真)夕立 鈴木春信 1765年

にわか雨にあわてて洗濯物を取り込もうとする美人。

こちらは「絵暦」という、当時のカレンダーのようなもので、干してある浴衣の中に、その年と月を示す文字が隠されているようです。

こちらは錦絵の、初期の有名な作品です。

 

 

 

いかがだったでしょうか
内容の認識違いなどありましたら、ぜひコメント等で教えてください。
それでは、また明日


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投稿 2020.05.17
更新 
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