つれづれ美術手帖

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狩野長信

こんばんは。
今日は狩野長信について、お話しします。

*概要*
時 代  安土桃山-江戸時代初期
年 代  1577-1654年
居住地  江戸
分 類  狩野派
代表作  花下遊楽図(かかゆうらくず)
受影響  狩野松栄・永徳
その他  江戸幕府御用絵師


狩野長信は、狩野松栄の四男。狩野派でも特に有名な狩野永徳を兄に持つ人物です。
幼い頃から父の松栄や兄の永徳から絵を習ったと言われています。

また、長信は江戸幕府に奉仕した狩野派で、最初に御用絵師となった人物とも言われています。
晩年には狩野派一門の長老として、二条城二の丸御殿や日光東照宮の制作にも加わるなど、同時第一線で活躍した人物でした。


花下遊楽図屏風

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(写真)花下遊楽図屏風 1960-1624年 148.6×355.8㎝ 東京国立博物館 国宝
桃山時代の人々の暮らしやファッションを見ることができる、風俗画の傑作と呼ばれる作品です。
右隻中央は関東大震災で焼失して、現在は残っていません。
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(写真)復元画像
美しい着物を着た貴婦人たちが優雅に花見を楽しんでいる、1番の見どころと言ってもいいところですね。これが焼失してしまったことは本当に残念です。


風景をみてみると、桜が咲いていることから、どうやら季節は春のようです。
いろんな人々が、各々でお花見を楽しんでいる様子が見て取れます。

左隻では、建物の前で男女がなにやら楽しそうに踊っています。
男性集団が踊っているのは、同時流行しはじめた歌舞伎踊り。
歌舞伎の語源は、「傾く(かぶく)」の連用形から。
もともとは「頭を傾ける」という意味だったそうですが、だんだんと「常識外れ」と言ったような意味で扱われるようになりました。
着物を着崩して着ているようですが、これは桃山時代の最新ファッションだったそうです。
このような男性のことも「歌舞伎者」と言っていたそうですが、語源の変化から、あまりよく思われていなかったのでしょうか…?

また、この作品はファッションに注目してみても非常に素敵な作品です。
桃山時代の服装をよく繁栄していて、しかもそれがとりわけ美しい、ということで染色の展覧会でも出品されたことがあるとか。
服装の鮮やかさの反面、建物や木々は水墨を中心にして淡く描いているため、その対比も楽しめます。




いかがだったでしょうか
内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください


それでは、また来週

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投稿 2020.10.23
更新 
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