つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

杉本博司

こんばんは。
今日は杉本博司について、お話しします。


*基本情報*
生 誕  1948年
時 代  現代
居住地  ニューヨーク
分 類  写真 コンセプチュアル・アート
代表作  海景 など
特 徴  厳密なコンセプトと哲学に基づいた作品


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(写真)BRUTUS ブルータス 2005年9月15日号 特集:杉本博司を知っていますか? 2005年/マガジンハウス


杉本博司は、主に写真作品を扱う現代アーティストです。
彼の写真作品は、照明・構図・現像など写真技術の側面からも評価されていますが、最も注目すべきはその明快で厳密なコンセプトにあります。
幼い頃から「自分の見ている世界」が本当に実在するのか疑問を持っていたと言う杉本は、曖昧なイメージや光などをモチーフに、時間の積み重なりや流れを模索する問題定義的な作品を数多く作り出してきました。

コンセプチュアル・アート

杉本の作品には、それぞれ明快で厳密なコンセプトがあり、そのコンセプトを彼の職人的技術により実現させてきました。
このような芸術運動のことを「コンセプチュアル・アート」といい、コンセプチュアル・アートは1960-1970年代にかけて世界的に行われた前衛芸術運動です。

杉本は大学卒業後1970年に渡米し写真を学びました。
当時のアメリカは、情報の氾濫や錯綜によって「あるがままの真実を写す」というストレートフォトグラフィの理念が崩れ、表現者の意図を伝えやすく加工するという考え方へ流れている時期でした。

杉本は「写真には嘘をつかせない」という倫理を持ちつつ、明らかに作為的なものを使うことで自らの想いを表現しました。

『海景』シリーズ

杉本は高校時代、初めて海を見た時にその水平線に衝撃を受け、水平線を数万年前の人と同じように見ていることに思いをはせたそう。
そこから「人間の見ることができる共通・普遍の風景」として、世界各地の海や湖で「同じように地平線を写した風景」を撮影する作品シリーズを作りました。

この作品で立てた問題定義は
「古代人の見た風景を現代人が同じように見ることは可能か」から始まり
「人類が最初に見た風景は海ではなかっただろうか」
「海を最初に見た人間はどのように感じたか」などと続きます。

これまでそれぞれが個別の海として認識されていたものを同一なものとして扱うことで
性を奪われる

さらにこの「海景」シリーズを90度回転させた「レボリューション」(1982年~)という作品では、水平線が地球の輪郭線の一部ともとることができ、鑑賞者の意識を宇宙へと誘導します。


いかがだったでしょうか
内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください


それでは、また来週

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投稿 2020.11.13
更新 
参考 https://imaonline.jp/imapedia/hiroshi-sugimoto/

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