つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

横山大観

こんばんは、

今日は横山大観について、お話しします。


*概要*
生没年 1868-1958年
時 代 近代
居住地 東京
分 類 日本美術院
代表作 生々流転
技 法 朦朧体(もうろうたい)
その他 岡倉天心の弟子

 

 

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(写真)屈原(くつげん) 横山大観 1898年 厳島神社
屈原とは中国戦国時代の政治家。王への反逆を1人見抜き助言するも聞き入れられず、国の将来に絶望して自殺した人物として知られています。
大観はこの屈原を、師匠である岡倉天心に重ねて描いたと言われています。
当時は日本画壇の再編期。横山大観含む岡倉天心一派は世間から受け入れられず苦しい時代を長く過ごしました。
大観は絵を描くときは部屋に誰も入れず、生涯弟子も取りませんでした。
大観曰く、「自分が未熟なのに弟子を取って教えるなどおこがましい」
ストイックで完璧主義な性格だったのでしょうか。


*朦朧体(もうろうたい)*
朦朧体(もうろうたい)とは、はっきりとした輪郭を描かない独特の描き方です。
師匠の岡倉天心に「空気を描くことはできないか」と言われ、生み出した新しいだと言われています。
しかし、当時の批評家や画家にはなかなか理解されず、悪意をもって朦朧体と呼ばれていました。

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(写真)生々流転 横山大観 1923年 東京国立近代美術館 重要文化財
ちなみに、大観は「ぶっつけ本番」で描のだとか。
そのため、描き直しの量がすごいらしく、1枚を描くのに2.5枚描き直していたようです。
私にはとてもまねできません。

 


*大観と雲肌麻紙(くもはだまし)*

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雲肌麻紙とは、強さと滑らかさがあり、使いやすい日本画用(絵画用)の和紙で、現在日本画で最もよく使われている和紙です。
実は、この雲肌麻紙。大観の和紙へのこだわりからできたと言っても過言ではないのです。

大観は「強くて柔らかく、細密な描写のしやすい日本の絵画用の和紙が欲しい」と考えていましたが、当時の日本にはそのような和紙がありませんでした。

大観からの注文を受け、岩野平三郎製紙所が何度も試行錯誤して作ったものが、雲肌麻紙。

制作した岩野平三郎製紙所も「日本の和紙を作るぞ」という意気込みだったと聞きます。

良いものには良いストーリーがありますね。

 

 

いかがだったでしょうか

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

 

それでは、また明日

 

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投稿 2020.04.17

更新 

参考 岩野平三郎製紙所 https://www.iwanoheizaburouseisisho.com/