つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

奈良美智

こんばんは。
今日は奈良 美智(なら よしとも)について、お話しします。


*概要*
生没年 1959年-
時 代 現代
出身地 青森県
居住地 ドイツ→アメリカ→日本(東京)
分 類 絵画・彫刻 ネオ・ポップ
特 徴 パンク・ロックの影響
代表作 
題 材 人物(子供)
その他 世界的に評価されている美術作家

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奈良美智 SELF‐SELECTED WORKS PAINTINGS」より



奈良美智は日本の現代美術の第二世代を代表するひとり。
特徴的な、こちらをじっと見つめる子供の絵画が有名です。

キーワードは「アート以外でお金をかけない」

奈良美智は、青森県の農村地域で、共働きの両親の下で育ちました。
空想をしたり漫画を見たり、ペットと遊ぶなど、一人で自分の時間を過ごすことが多かったそう。

武蔵野美術大学に入学しましたが、大学に行くことへの意味をなかなか見いだせず、アルバイトしてためたお金でヨーロッパを旅し、学費が払えないため1年生で中退。
その後、愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻に入学し、1985年に卒業、そのまま愛知県芸修士課程を修了しました。
愛知県芸に入学した理由は、学費の安さから。

学生時代は絵画塾の講師のアルバイトをしながら、お金を貯めてはヨーロッパへ旅に行ったそう。
修士課程修了後は、ドイツの芸術系大学へ入学し、ヨーロッパのアートを学びました。
ドイツを選んだ理由は、やはりお金がかからないため。
ドイツは学費がタダだから選んだみたいです。
当初はイギリスの方が好きな作家も多く、楽しそうという理由で行きたかったらしいですが、結果的に、イギリスに行っていたら、楽しいだけで、何も学ばなかったかもしれないから、ドイツで良かった、と言っているそう。
ストイックな考え方の持ち主ですね。


奈良は卒業後もそのままドイツのケルン近郊にアトリエ構えて制作に励み、
世界的に評価されるようになった現在では「土地が安い」という理由で東京近郊の田園地帯に転居し制作をしているようです。


パンクロック×アート

奈良は音楽好きとして有名で、子供の頃から聞いていた音楽、とくにパンク・ロックが本人の作品制作に反映されている、と言われています。

奈良の作品は、パッと見た感じではシンプルでかわいらしいですが、表情はむすっとしたような、また、ものによっては鋭く睨みつけるような作品もあるなど、どこか全体として作風として怒りを内に秘めているような感じです。

パンク・ロック文化というのは、もともと反体制的(アナーキズム)な側面を持った文化のため、「潜在的に怒り」を内包しているという点で類似していそうです。

また、パンク・ロックは高価な機材や技の巧みさなどを評価対象とするこれまでの文化に対する反発という一面もあります。
奈良も、これまで「アート」として世界的に扱われてこなかったアニメ文化風のタッチで描いている、という一面がありますが、そこも少し似ているような気もします。

現在でもラップ文化が世界的にも大衆受けするようになってきていますが、世の中に対する批判的感情を美術として昇華させているところが、奈良がアメリカで評価された理由の一つでもあるのかもしれません。


本人の言葉より
「自分はもっとリアルな現実という壁に向かって立っている」




いかがだったでしょうか
内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

それと、自分のスキルアップのため、ラジオを始めました。
内容は、ここでの話を「感性を育てる」という観点からまとめ直したもの。
興味ありましたらこちらも聞いて頂けると嬉しいです。
感性を育てるアートチャンネル on stand.fm
https://stand.fm/channels/5f5aa2a0f04555115d2e85e4
アプリもありますが、ダウンロードしなくても視聴頂けます。


それでは、また来週

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投稿 2020.09.18
更新 
参考 
奈良美智 本人ブログ
http://ynfoil.exblog.jp/
アートペディア
https://www.artpedia.asia/yoshitomonara/
金沢工芸大学 奈良美智インタビュー記事
https://www.kanazawa-bidai.ac.jp/index/98bidaisai/nara.html

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