つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

日本のキュビズム

こんばんは、今回は前回の続き、日本のキュビスムについて、お話します。

 

*概要*
時 代 明治時代(後半)
年 代 1910年代~
先駆け 東郷青児 萬鉄五郎

後 発 岡本太郎
分 類 現代アート
流 れ ポスト印象派 セザンヌをまねている
特 徴 様々な角度から見た対象を一つの画面に収める
題 材 初期は肖像画が多い

 

昨日お話しした通り、キュビズムは1907年にパリで始まった運動です。

日本では、1911年頃、海外渡航者によって輸入されました。
世界の情報が手に入りやすくなった時代であったとはいえ、パリで始まった最先端芸術が4年後には日本でも知られている、というのは、驚きの速さですよね。
それほど衝撃的だった、ということが伺えます。

 

以下では、その直後、キュビズムをいち早く取り入れた二人の画家をご紹介します。

 

東郷青児

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(写真)望郷 東郷青児 1959年 F50号
東郷青児といえばこのような幻想的な美人画というイメージですが、1920年代はキュビスムに影響されフランスに留学していたほどでした。

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(写真)パラソルさせる女 1916年 
おそらくこの作品が日本で初めてキュビスムを取り入れた作品ではないかと思いますが、根拠に欠けています。わかる方いらっしゃったら教えてください
東郷青児はこの作品を二科展に初出品して二科賞を受賞しました。
この作品では、確かにキュビスムのような四角や丸で女性が表現されていますが、複数の視点から描かれているようには見えませんね…

 

 

萬鉄五郎(よろずてつごろう)*

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(写真)雲のある自画像 萬鉄五郎 1912年 59.5×49cm 大原美術館

萬鉄五郎は多くの自画像を描いた人物として知られています。

「自我」「自己」といったものがテーマの一つだった萬鉄五郎は、当時最先端の表現主義を学び、自己表現を探しました。

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(写真)もたれて立つ人 萬鉄五郎 1917年 162.5×112.5cm 竹之台陳列館

この作品より前(1912年)にフォービズムや印象派の表現を取り入れた「裸体美人」という作品を制作しています。

この作品もその流れの結果として現れた作品で、キュビズムを取り入れたものです。

ここに描かれている人物、パッと見私は女性かと思ったのですが、どうやらこれも自画像のようです。

 

 

 

 

いかがだったでしょうか

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

 

それでは、また明日

 

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投稿 2020.04.24

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参考