つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

キュビスム

<サイト移転のお知らせ>

いつもご覧頂き、誠に有り難うございます

この度、本ブログを新しいサイトへ移転することになりました。当面はこのままにしておく予定ですが、移転作業完了後は削除予定ですので、引き続きご覧になりたい方は新しいサイトの方へブックマーク等をよろしくお願いします。

移転先の記事はこちら

https://keywart.net/cubism/

 

*概要*
意 味 「概念のリアリズム」を主張した芸術運動
年 代 1907年~
地 域 パリ
創始者 パブロ・ピカソ ジョルジュ・ブラック
流 れ ポスト印象派 セザンヌをまねている
特 徴 様々な角度から見た対象を一つの画面に収める
題 材 肖像画静物画・風景画など
その他 後の現代芸術に大きな影響を与えた

 

 

キュビスムの日本語訳は「立体派」。Cube(立方体)+ism(主義・流儀)です。
もともと、ブラックの風景画を、人々が「キューブのようだ」と言ったことから来ています。
キュビスムという芸術運動は、これまで二次元(平面)だった絵画を、三次元(立体)にすることで、絵画の可能性を広げました。

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(写真)アビニヨンの娘たち ピカソ 1907年
これがキュビスムの出発点として知られる絵画です
ブラックはこのアビニヨンの娘たちを見て衝撃を受け、セザンヌの絵画を学ぶために旅をします。

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(写真)レスタックの家 ジョルジュ・ブラック 1908年 73×59.5cm ベルン美術館(スイス)
こちらが、セザンヌ的な絵画を追い求めて旅をした時期の作品。この時期にキュビズムという名前が付けられるようになりました。


*概念のリアリズム*
もともと、キュビスム以前、絵画は一つの視点で描かれているもの、という考え方しかありませんでした。
そのような時代の「リアリズム(写実主義)」とは、「視覚」的にリアルかどうか、ということが重要視されていました。ちょうど「写真みたい」な絵のことです。
しかし、キュビスムは「概念」のリアリズムを主張しています。
つまり、描くもの(モチーフ)の本質、そのものが何たるか、をリアルに表現しようとしました。
その結果、多方面から描く、立体的に表現する、という表現に至りました。

 

 

 

*こどものころに描いた絵*
ここで、ピカソ晩年の名言について、少し考えてみます。

 

「ようやくこどものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ。」

 

人間は、人の顔の特徴や印象を捉えるとき、様々な角度から見た顔が無意識に頭の中でつながり、イメージがつくりだされます。
こどもの絵は、どうでしょうか。

印象に残った場面が切り取られ、組み合わさって、一つの絵として生まれます。
こどもは無意識的に、キュビスム的な絵画を描いているということになります。
大人からすれば、キュビスムが生まれてまだ100年程度。最近発見された概念です。
こどもって、天才ですね。

 

 

いかがだったでしょうか
次回は日本におけるキュビスムをご紹介します。

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

 

それでは、また明日

 

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投稿 2020.04.23

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参考