つれづれ美術手帖

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菱川師宣

こんばんは、

菱川師宣(ひしかわもろのぶ)について、お話しします。

 

*概要*

生没年 1618-1694年
時 代 江戸時代前期
居住地 江戸
分 類 浮世絵
特 徴 美人図に定評がある 数多くの作品を残す
代表作 見返り美人

 

菱川師宣は、江戸時代前期の浮世絵師で、浮世絵というジャンルを確立させた人物でもあります。
(浮世絵については、以前ご紹介しておりますのでそちらをご覧ください)
浮世絵には肉筆画と版画があり、前半の作品には肉筆画が、後半になるにつれて版画が多くなっていく、という話を以前しましたが、師宣はそのちょうど間の時期で活躍し、浮世絵版画を有名にした人物です。
有名な美人図のほかにも、演劇・風俗・風景・花鳥画など、多くの題材で、非常に多くの作品を世に残しています。

 

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(写真)見返り美人図 菱川師宣 1948年 東京国立博物館
こちらは師宣の代表作で、かの有名な見返り美人図。
「浮世絵」「美人画」といえばこの作品を思い出す方も多いはず。
女性の顔だけでなく、着物やしぐさも美しく見せるために「見返り」の場面を切り取った抜群の構図センスには、同時代に生きた絵師たちにも刺激を与えたようです。
英一蝶は、この作品を受け、構図に類似点の多い美人図を描いています

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(写真)立美人図 英一蝶 1688-1704年 千葉市美術館
また、この英一蝶の絵を受けて描いた作品もあります。(懐月堂安度・小川破笠など)

 

 


*師宣の版画 墨摺絵*
師宣は、版画を「絵画」として成立させた人物でもあります。
版画というジャンルは、それまで絵本の挿絵、というような「おまけ」としての役割でしかありませんでした。
師宣は、版画の大量生産態勢を確立し、本人の持つ構図のセンスもあり、浮世絵版画は一気に世に広めました。
師宣の手掛けた版画は、墨摺絵(すみずりえ)という、白黒の版画でした。

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(写真)吉原の躰 菱川師宣 17世紀 23×36cm 東京国立博物館
ちなみに、師宣は多色刷り版画(丹絵)も少し制作しているようです。

 

 

いかがだったでしょうか

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

 

それでは、また明日

 

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投稿 2020.04.22

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