実物を見てほしい!日本画特有の絵の具2選
こんばんは、ふみです。
今回は、なかなか写真では伝わりにくい、日本画特有の絵の具について、今回は2つに絞ってお伝えします。
*概要*
①盛り上げ用絵の具「方解末」
②キラキラ「雲母(キラ)」
盛り上げ用絵の具「方解末(ほうかいまつ)」
日本画は平べったくて薄いもの、というイメージはないでしょうか?
日本画にも、厚塗りの絵画は存在します。
方解末は、大理石を原料とした白い顔料ですが、「白色」としては使用せず、絵の具を盛り上げるために使用します。
江戸時代の画家 長谷川等伯は、桜の花びらを、一つ一つ丁寧に盛り上げました。
他にも、水晶を原料にした水晶末(すいしょうまつ)や軽石、盛り上げ用の胡粉で盛り上げることもできます。
キラキラ〜な「雲母(キラ)」
雲母(うんも)という鉱石でできた顔料です。
みなさんは義務教育の理科で習う、何度叩いても平べったい石を覚えているでしょうか?
筆者は小学生の時、校庭の土の成分を調べよう!という授業でこの雲母を見つけた記憶があります。
雲母は前述した通り、薄くはがれることが特徴の鉱石で、顔料として使用すると、パールのような独特な光り方をします。
キラキラするから、その名の通り「キラ」と呼ばれています。
単色で塗るとほぼ透明で凹凸もつきません。
普通、雲母に墨や絵具を混ぜて使用します。
(写真)難波屋おきた 喜多川歌麿 1793年 山口県立萩美術館・浦上記念館
江戸時代末期、雲母摺(きらずり)という技法で、浮世絵の背景に雲母が使用されました。
今で言う、プロ野球チップスのキラカードのようなものでしょうか。やっぱりキラキラしたものは高級感というか、特別感がありますね。
雲母も、目の細かさが選べ、目の荒いものと細かいもので見え方が違います。
雲母を表面に施された作品を実際に見ると、非常に美しくてうっとりしてしまいます。
いかがだったでしょうか
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このブログでは、元美大生の筆者が、日本の絵画を中心に、毎日少しずつ語っていきます。ぜひコーヒー片手に、空いた時間に読んでもらえたら嬉しいです。
それでは、また明日
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投稿 2020.03.01
更新 2020.04.24
参考