つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

金継ぎ

こんばんは、今日は金継ぎ(きんつぎ)について、お話しします。

 


*概要*
意 味 陶磁器の破損した部分を金で装飾する技法
時 代 室町時代頃から
分 類 陶芸
代表作 赤楽茶碗 銘 雪峯(本阿弥光悦
材 料 漆・金粉(または銀・白金など)
その他 茶道の発展とともに生まれた文化

 


金継ぎとは,陶磁器が破損したとき,その割れやヒビを漆で修復して,金で美しく見せる技法です。(金粉漆繕いともいいます)
陶磁器の破損を漆で修復する技術は縄文時代からあったとか。
金継ぎ自体が生まれたのは,室町時代。禅・茶道の発展とともに生まれました。
茶の湯は武将に愛された文化です。
武将たちが持っていた陶磁器(茶道具)も,家宝であったり,大名から功績として与えられたものであったり,陶磁器自体も大事なものでした。
そのような背景から,大切な陶磁器を長く使うために生まれた技術です。
もののあわれ,茶道の心を表したような技法ですよね。

 

 

*赤楽茶碗 銘 雪峯*
金継ぎをされた茶碗で,重要文化財に指定されているものがあります。

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(写真)赤楽茶碗 銘 雪峯(せっぽう) 本阿弥光悦 江戸時代 重要文化財 畠山記念館
太く大きなひび割れが金継ぎされています。
光悦は晩年,偶然の形・自然の姿というものを大切にして陶磁器を作りました。本作はその中の傑作のひとつです。

上からふんわりかけられている白釉を白雪に,割れ部分を雪解けの渓流になぞらえて光悦が名付けたとされています。
「雪峯」という言葉があるのかと思って調べてみましたが,あてはまるものがなく,これは光悦独自の造語なのではないかと思います。
峰は「山の頂上」という意味に加え,神様が下りてくる(神秘的な)という意味も含まれているそうです。確かに,金継ぎもあってどこか神々しいように感じますね。


ちなみに,こちらは現在でも金継ぎをしてくれる業者さんがあったり,金継ぎをするキットもあったりします。
これをするためにわざわざ壊す,というのはおかしい話ですが,もしご自身の大切なお皿が割れた時には,考えてみてもいいかもしれませんね。

 

 

 

いかがだったでしょうか

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

 

それでは、また明日

 

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投稿 2020.05.11

更新 

参考
「金継ぎ」で欠けた器が生まれ変わる!初心者でも安心なキットで実際にやってみた。https://hands.net/hintmagazine/craft/kintsugi-1808.html
畠山記念館 重要文化財 赤楽茶碗銘雪峯について
https://www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/colle018.html
茶道具辞典 重文 赤楽茶碗『雪峯』|本阿弥光悦(2017/05/19投稿)
https://tea-ceremony-tokyo.club/%e8%b5%a4%e6%a5%bd%e8%8c%b6%e7%a2%97%e3%80%8e%e9%9b%aa%e5%b3%af%e3%80%8f%ef%bd%9c%e6%9c%ac%e9%98%bf%e5%bc%a5%e5%85%89%e6%82%a6/