琳派について
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*概要*
意 味 桃山時代後期から近代まで活躍した、同傾向の表現手法を用いる造形芸術上の流派(ジャンルともいえる)
時 代 17世紀中頃~19世紀 断続的に継承
地 域 江戸・京都
創始者 本阿弥光悦・俵屋宗達
発 展 尾形光琳・酒井抱一
流 れ やまと絵
特 徴 身分や時代の違う人々により断続的に継承された流派
装飾的・デザイン的・大胆な構図
技 法 たらし込み
題 材 木・草・花・動物など、風神雷神
その他 ヨーロッパや現代の日本画等に広く影響を与えている
*身分や時代の違う人々により断続的に継承された流派*
琳派の興味深い特徴は何といっても「師弟関係がほぼない」ということです。
宗達や光琳は京都で、抱一は江戸に住み、それぞれ100年ほど違う時代を生きています。それでも光琳は宗達に、抱一は光琳にそれぞれ憧れ、研究し、同じような様式の作品を描きました。
このように、時代も地域も違う断続的に継承されたという流派は、世界的にも珍しく、琳派の特異性を表しています。
*風神雷神図について*
風神雷神図は多くの画家によって描かれ、それぞれの作品はよく比較の対象にされます。
風神雷神図屛風については、以前に詳しく書いた記事がありますのでそちらをご覧ください。
(写真)風神雷神図屏風 伝俵屋宗達 154.5×169.8cm 二曲一双 建仁寺 国宝
*ヨーロッパや現代の日本画等に広く影響を与えている*
明治以降の画家(菱田春草や横山大観など)のほか、クリムトやウォーホルの作品にも琳派の影響が垣間見えます。
また、世界ではフェノロサ等が尾形光琳や俵屋宗達の作品を紹介したことにより、琳派の作品は、世界へ知れ渡り、ジャポニズムへつながっていきます。
19世紀末から20世紀初めにヨーロッパで流行した、アールヌーボーの作家にも影響を及ぼしたと言われています。世界的に見ても琳派の作品は衝撃的だったのでしょう。
(写真)抱擁 グスタフ・クリムト ストラスブルグ美術館
アールヌーボーの作家クリムトの作品です。模様を見ると少し光琳模様に似ているような。