つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

長沢芦雪

こんばんは、

今日は長沢芦雪(ながさわ ろせつ)について、お話しします。

 

生没年 1754-1799
時 代 江戸時代
居住地 京都

分 類 円山派
特 徴 大胆な構図、斬新なクローズアップ
代表作 無量寺障壁画
その他 円山応挙の弟子

    奇想の絵師とも呼ばれる

 

 


芦雪は、円山応挙の弟子ですが、応挙のような繊細さが全くなく、むしろ真逆の画風で知られています。


性格は奔放でお調子者、かつ傲慢な面を持つ人物。
悪評が多く、破門されたとか、毒殺で死んだ、など、根拠のない噂話がたくさん囁かれる人物だったとか。
敵を作りやすい人だったのかもしれませんね。

 

 

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(写真)薔薇蝶狗子図 長沢芦雪 1794-99年 愛知県美術館

芦雪といえば犬、というイメージがある人も多いと思いますが、犬の絵自体は応挙からの受け売りです。

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(写真)朝顔狗子図杉戸絵 円山応挙

個人的にですが、芦雪のほうがデフォルメが心地よく、可愛らしさがアップしているかな、と思います。



 

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(写真) 無量寺障壁画 のうち虎図と龍図 長沢芦雪 1786年 串本応挙芦雪館 重要文化財

 

以前、狩野永徳の唐獅子図でも紹介したように、芦雪も、当時虎を見ることが叶いませんでした。

こちらの虎はとくに、猫のような可愛らしさを感じます。

この作品がある無量寺では、虎図と龍図が向かい合うように設置されています。

 

ちなみに、虎図の裏に描かれている襖絵は…

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(写真)薔薇図 長沢芦雪 重要文化財

こちらの中央には、猫が魚とじゃれ合う(獲ろうとしている?)様子が描かれています。

この猫と魚のスケール違いが虎図と龍図、というようにも思えますね。

 

 

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(写真)月夜山水図 長沢芦雪 1794-1799年 頴川美術館蔵

こちらは芦雪最晩年の頃の作品。

これまでの芦雪の作品とは雰囲気が違い、朦朧体の技法のようなものを感じます。

芦雪は様々な技法を試した人物でもありました。

世間からのイメージは散々でしたが、研究熱心だったんですね。

 

 

 

いかがだったでしょうか

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

 

それでは、また明日

 

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投稿 2020.04.19

更新 

参考 

http://www.muryoji.jp/museum/index/index.html