つれづれ美術手帖

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錦絵(にしきえ)

こんばんは

今日は、錦絵について、お話しします。

意 味 多色摺の浮世絵版画
時 代 江戸時代(1765年~)
地 域 江戸
創始者 鈴木春信
分 類 浮世絵
流 れ やまと絵
特 徴 豪華な色彩・繊細なタッチ
題 材 歌舞伎・遊郭・美女・日常・恋愛など
その他 裕福な武士たちに好まれた

 

 

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(写真)五常 智 鈴木春信 1767年 ビゲローコレクション


錦絵とは、多色摺り版画で、錦(にしき)のような美しい色合いだ、ということで「錦絵(にしきえ)」と呼ばれるようになりました。
錦というのは、様々な色の糸を使った織物のことで、華麗な模様と美しい色合いが特徴です。
錦の語源は丹(に・赤)、白(し)、黄(き)から来ているとか…

もとは3色の絵具を混色して色合いを出していましたが、金箔や銀糸を使用した豪華なものも登場したり、紙に関しても上質の奉書が使用されたりしていました。

 

*裕福な武士たちに好まれた*
浮世絵はもともと大衆に広まった絵画でしたが、裕福な武士たちからも需要が高まり、豪華絢爛な版画が誕生したのが錦絵の始まりです。
多色刷りは当時高価であったため、こちらの版画は町人などある程度裕福な庶民でもなかなか手の届かないものだったようです。そのため、錦絵は裕福な武士たちに好まれ、購入されていきました。
当時、たくさんの色を使うことがまず貴重なものでしたから、今とは少し色の貴重さ(ありがたさ)が違うかもしれません。

また、題材も、和歌や源氏物語などの中世文学を当世風俗画にアレンジして描くもの(見立て絵)も多く、教養人でないと読み取れない作品も多くあったようです。


*錦絵と鈴木春信*

錦絵といえば、鈴木春信が有名です。

鈴木春信は、錦絵を作った人物でもあり、彼の描く女性の繊細な表情や美しさには、多くの人が魅力されていました。

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(写真)風流やつし七小町 うち1枚 鈴木春信 1760年頃 東京国立博物館
こちらは錦絵の前段階としてあった版画(紅摺絵・べにずりえ)です。
紅摺絵は墨と紅をメインに、少しの緑や黄を使用した版画です。

 

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(写真)夕立 鈴木春信 1765年 シカゴ美術館、ボストン美術館など
こちらは錦絵が誕生した当初の作品。
よく見ると帯の柄のなかに文字が隠されていたり、繊細で上品な顔立ちなど、こだわりぬいた表現となっていました。

 

 

いかがだったでしょうか。

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

 

それでは、また明日

 

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投稿 2020.04.20

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