つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

枯山水

こんばんは
今日は枯山水について、お話しようと思います。

*概要*
意 味  石や砂で山水を表現する庭園形式
時 代  平安時代
発 展  室町時代ごろ 禅宗で発達
発 祥  中国
代表作  西芳寺大徳寺龍安寺
作 家  夢窓疎石小堀遠州
特 徴  禅の宗教観を表現

枯山水は石や砂で山水を表現する,日本庭園の様式のひとつです。
砂や小石で水の流れを表現しているものがよく見られ(砂紋といいます)、その上に橋が架かっているものもあります。

日本で最初に枯山水についての記録が残っているのは、平安時代後期の作庭に関する書物『作庭記』の中に見つけられます。そこには、「池もなく遣水もなきところに石をたつことあり、これを枯山水となづく」と書かれています 
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禅の宗教観を表現

枯山水室町時代禅宗寺院で発展したことがよく知られていますが,枯山水はアートというより,禅の「宗教観」を表すために作られ,発展しました。

枯山水のモチーフ
「山水の見立て」と先に言いましたが,枯山水ではよく中国思想にある仙人が住む島「蓬莱島(ほうらいじま)」や,禅の故事を表現します。




枯山水の作られた意図
枯山水は,石や岩・砂など,比較的自然や時の流れに左右されない物質で構成されています。
普通の庭は季節によって見た目が変わり,時の流れを感じさせるものですが,枯山水にはそのような変化はあまり見られません。

そのような,極力無駄を省いた空間を前にしてじっくり眺めた時,この空間の意味や自分について考え,自問自答していくことができる。
それが,この枯山水の作られた世界観なのです。


西芳寺

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夢窓疎石が禅寺として再興した,「苔寺」としても有名な日本で最初の枯山水の庭園。
枯山水では苔というモチーフもしばしば見かけます。こちらは自然発生するものだそうで,四季により少し色合いが移ろうことが特徴ですね。

大徳寺

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滝から流れ落ちた水が大河に流れる水流表現が特徴的な庭園。
絵画のように美しいとも言われます。

龍安寺

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白砂と15個の石組で表現した庭園。
「ひとつの場所からでしか全ての石が見えない構図」として有名で,さまざまな解釈があるのだとか。


枯山水は、江戸時代中期以降、石よりも植木を主体とした自然主義的な庭が主流となり、一時存在が薄れたそう。
自然主義枯山水と思っていたのですが、逆とは驚きです。



いかがだったでしょうか

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

それでは、また来週

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投稿 2020.07.31
更新 
参考 

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