つれづれ美術手帖

アート関連のアウトプットブログです。

日本の伝統色について

こんばんは
今日は、日本の伝統色についてお話します。


日本には、植物や生き物など、身近なものに由来する色の名前が多くあることで知られています。

日本の伝統色と言われる色は多くありますが,
中でも特徴的な日本の「色」を,5色紹介しようと思います。


群青


意 味 紫みがかった深い青色のこと。
材 料 藍銅鉱(らんどうこう・アズライト)
発 祥 飛鳥時代ころ
その他 日本絵画史には欠かせない色
群青に関しては、以前詳しくまとめていますのでよかったらそちらもご覧ください。
(世界の青,日本の青)https://funart.hatenablog.com/entry/2020/02/26/173221


藍色(あいいろ)


意 味 わずかに緑みがかった濃い青
由 来 蓼藍(たであい)という植物
発 祥 飛鳥時代から
その他 青色染料として使われた最古の染料の一つ

「藍」と呼ばれ始めたのは江戸時代からで、それ以前は「縹(はなだ)」と呼ばれていたようです。
歌川広重などの浮世絵師が好んで使用したため「ジャパンブルー」とも呼ばれた色でした。


浅葱色(あさぎいろ)


意 味 明るい青緑色のこと。浅黄色とも書きます。
材 料 薄い葱(ねぎ)の葉
発 祥 平安時代ごろ
その他 新選組の羽織の色として有名

古くからあった色のためか、江戸時代には「時代遅れの色」として扱われていました。
田舎出の武士は着物の裏地がしばしば浅葱色だったことから、浅葱裏(あさぎうら・野暮ったい)という言葉もあったようです。


銀鼠(ぎんねず)


意 味 ほんのり青みを含んだ明るめの灰色
由 来 鼠
流 行 江戸中期

奢侈禁止令(しゃしきんしれい)で派手な色の着物が禁止されていた時に流行した色でした。
元々は地味な色と考えられていましたが,「僅かな色の違いを着こなす」ことが粋だという考えが生まれ、様々な種類の茶色や鼠色が生まれたようです。


鶯色(うぐいす)


意 味 暗くくすんだ黄緑色
由 来 鶯の羽
材 料 白豆汁
発 祥 江戸時代
流 行 江戸時代

江戸時代,茶色が流行したため発明された色です。
鶯自体は日本全土に分布する留鳥で,「春告げ鳥」として古くから親しまれていました。




いかがだったでしょうか

伝統色について調べてみると,鮮やかな色は飛鳥時代など古くから存在し、現代に近づくにつれて淡い色や渋い色を美しいとする文化ができてきたことを気付かされました。
明日はここで書ききれなかった、番外編を書こうと思います。

内容の認識違い等ありましたら、ぜひコメント等で教えてください

それでは、また明日

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投稿 2020.06.02
更新 
参考 伝統色のいろは https://irocore.com/
(日本古来より伝わる色をカラーコード・伝統的な呼び名・歴史・由来とともに紹介されているサイトです。)


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